デジタルで漫画原稿作業をする際の、スキャナ・プリンタ・モニター等の設備、
パソコン本体の小話です。


スキャナ

アナログで書いた線画をスキャンする場合などに必要になります。
商業誌だと原稿サイズがB4になり、一般的なスキャナサイズのA4よりも大きくなってしまうので
もう一つ大きい、A3サイズのものを用意することになります
(B4原稿用紙でもタチキリ内だとA4でなんとかなったりもします)。
A4スキャナで半分ずつスキャン…だとかなりの手間を要します。

(4コマ漫画等ならA4スキャナでもやっていけないことはないと思います。
理由→・コマの配置上、半分ぐらいずつスキャンしやすく
・ページのつなぎ目も目立ちにくい
・ページ数自体が少ない=スキャンの手間も少ない)

10万円前後が当たり前のA3スキャナの中で
以前安い商品として有名だったのがMUSTEKですが、
それほど機械として質の良いものではないので
他メーカーのものを導入する方がよいと思います。

最近はEXEMODEなど、
30000円台で、フラットで、2400dpi対応の機種も出てきているので
色々探してみるといいかもしれません。

EPSONのA3対応スキャナは、2011年5月現在
ES-10000G、ES-9000H、ES-H7200の3種で
9000と7200はオフィス用で解像度が600dpiまでしかなく、
漫画原稿のスキャンとしてはちょっと心もとない気がしますので
現状ではES-10000G(20万円越えですが
こちらはグラフィック用機で、2400dpiまでいけます)
一択に近いのかな…と思います。

普通のスキャナと違ってかなり大きいので
購入される場合は「置き場所を確保してから」をおすすめします。

インクジェットプリンターも両方買う場合、複合機を買う手もありますね。
ビジネス用のものでもA3対応かつ解像度しっかりのものが、比較的安く出てきています。
プリンタはインクジェットですが、
ブラザーからA3サイズスキャンのものがMFC-6490CNなど2台出ていて
編集関係では注目された商品のようです。
EPSONからもPX-1700Fなど、A3対応の複合機が出ています。

プリンタ

インクジェットプリンタ(比較的廉価)とレーザープリンタの2種に大別されます。

インクジェットプリンタは、アミが綺麗に出ない
(「プリンター」だと出ないのではなく、「インクジェットプリンタ」の特性です)ので
自宅でプリントをしたいプロあるいは頻繁に印刷向けチェックをするアマチュアの方は
グレースケールがきれいに出るレーザープリンタを導入されている場合があるようです。

こちらも商業誌の場合はサイズの問題で、A3が主流になりますが
A3対応機種はかなり高価になりますので、
キンコーズなどお店での印刷に頼っている方もいらっしゃいます。


インクジェットプリンタのインクには、顔料系と染料系があります。
管理人がこれまで使ってみたプリンターには
・顔料系の8色インクのプリンタ(E社製)(発売は2004年)
・染料系の7色インクのプリンタ(C社製)
(発売は2004年)
・ジェルジェットプリンタ(R社製)(発売は2009年)があるのですが
顔料系はどうしても発色が鈍めで、画材として考えた場合に色の再現性がいいとは思えないので
カラー絵を印刷する方には染料系の方がいいのではと感じます。
それと、E社の顔料系はわりとノズルがつまります…。
今、インクジェットでイラスト用のおすすめを聞かれたら
E社の顔料系はやめた方がいいのではないかと思う、とお返事します。

なお、時々本体しか意識していないという方がいらっしゃいますが
紙が変わると発色も変わってきます。


モニター

解像度によって随分見え方が違います。
1680×1050pixelで18インチ〜1920×1080pixelで20インチ以上
あたりを推奨です。
機種によってはモニタを縦に回転させることもできます。

色にこだわるならナナオのColorEdgeなどがプロ用にあたります。
管理人は今はNECのカラーマネジメント対応機種を使っています。
以前使っていたのはナナオのFlexscanシリーズでした。


パソコン本体について

余談ですが、パソコン本体にパワーがあると、作業効率が大きく変わります。
現在使用のMac Pro(クアッドコア)はありえないくらい早いです。
600dpiでカラースキャンしたものをWeb用に保存とかしようとすると、
Photoshopが「〜のサイズを超えています続行しますか」と言ってくるのに
ちゃんと全く落ちずに計算して表示しますし
しかも明らかに早いので、最初使った時は化け物だと思いました。
その前もPower Mac G5だったので、能力は高かったのですがそれ以上です。
本当にすごく高かった(30万ぐらい)ですが、
絶対次もMacと思わせられる機種です。
待ち時間が少ないことによるイライラの少なさが精神的にもありがたいです。

ちなみに管理人はグラフィックボードも搭載しています。

なお、Macの場合、saiなど使えないソフトもあるので注意が必要です。
もちろん、Windowsでも全く問題ありません。


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